« 部下を成長させる、をどうとらえるか | Main | 変化を機会としてとらえる »

2007.07.23

10年前のいまごろのはなし

今から10年前の7月、僕はチベットのラサにいました。


中国のゴルムドからバスでチベット入りする道中に高山病を患い、夜中の1時すぎにチベットに着いたときには一歩も歩けない状態でした。


同行の旅行者が僕をおぶって何とかゲストハウスを決めてくれましたが、そのままでいたら野犬に襲われていた、と本当に思います。


呼吸困難で階段の上り下りがまったくできず、食事は当然ままならず、ベットから起きてトイレにいくことも一大事でした。


頭がガンガンし(太陽光がまぶしく目が開けられない)、ときどき、幻覚(なぜかバングラディッシュをひとりで旅している・・)と幻聴が聞こえました。寝ているとハエがたかってきます。体重は推定では7キロほどは落ちたでしょうか・・・・よくいわれる酸素ボンベなどは何の役にもたちませんでした。


旅にでたことを後悔した唯一(? もう一度あったかな)の時間でした。


同室(1部屋7人くらいのドミトリーでした)の旅仲間、看病をしてくれたゲストハウスのスタッフのお陰で病院にいけるようになり、何とか快方へと向かいましたが1週間近くはうなされていた、と思います。


あの時、僕のお世話をしていただいた旅仲間とは、その後、住所を交換してしばらくは写真や年賀状などのやりとりをしていました。けど、僕が住所を転々としたり、先方の状況が変わったりしてほとんどは連絡つかずになってしまいました。


メールアドレスが一般的ではなく、SNSのない時代、ですからね。


でも、僕はそれを不自由だとは思わないんです。


昔、お世話になった人だとか、昔話をして時間を過ごしたいという仲間は誰にでもいると思います。


けど、10年という歳月は僕らを確実に変えています。当時は、旅仲間ということで共感できた話も、今、それぞれが生活している環境はおそらくまったく違います。その中で、かつてと同じような共感ができるだろうか??


かつては酒を飲みながら共感できた話もそうでなくなったりする。それが人間の成長、の一側面です。


「皆、どこかで元気にやってるんだろうな?」だとか「あのときは本当にお世話になった」だとか時々、昔のことを思ってみる。


で、縁があればどこかで再び会うようになるだろうし、そうでなければ一生、その機会はないかもしれないくらいの思いでいてみる。


かつての僕は、昔の集まりの幹事やらを拝命したり、率先してやったりしてましたけど、最近はそんなスタンスになってきました。


インドで知り合ったベルギーのおじさんがいました。


何日間かゲストハウスをシェアし、酒を飲みながら自分が旅した世界の話を分かりやすい英語で教えてくれたおじさん。


明日、それぞれの目的地に向かうという夜「住所交換しよう」という僕の申し出に、「いいや、その必要はない。お互い縁があって生きてりゃいつかあえるさ」とそっけなくいわれたおじさん。


当時の僕は、冷たいおじさんだな、と思いましたが、今はその意味がなんとなく分かるのです。


その後、まったく会う縁はありませんけど、彼の言葉は僕の中ですごく生きています。それって、日常的に顔をつきあわせている以上に深い付き合いをしている、という感じもするのです。


追記
週末にチベットにいった時の写真がたまたまでてきたのでこんな内容になりました。でも、10年って時間って凄いですね。日々の進化はごくごくわずかでも、「時間の長さ」を活用したい、と思いました

July 23, 2007 |

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 10年前のいまごろのはなし:

Comments

sanaveさん> コメントありがとうございます!このおっちゃんはとてもかっこよかったですよ!おそらく彼のことですから、今も世界のどこかを旅してるんでしょうね。。

住所はおろか名前も顔も実は覚えてないんです。(写真もとっていないし・・・)だからどこかでばったり再会してもお互いが気づかない可能性もあるのかな、と(笑)

まあ、こんな出会いも旅の醍醐味でした。

ああ、旅いきて・・・

Posted by: 大塚和彦 | Jul 27, 2007, 9:02:47 AM

遠いチベットで生死をさまようような体験をされたのですね!
それでも、まだ旅が好きと言えるのだからその「好き」は本物だったのでしょうね(^-^)
私も先日、15年ぶりぐらいに顔を合わせた人たちと飲みました。
その人たち交流があった当時はそれぞれをあだ名で呼び合い、住所はもとより本名すら知りませんでした。
あるきっかけで、15年ぶりに会い、そこではじめて本名を知り、住所を交換し、結婚式の2次会のお誘いが届きました(^-^)
ドイツ人のおじさんの言う通り、縁があれば自然に会えるのですね!
ドイツ人のおじさん、かっこ良すぎです♪

Posted by: sanave- | Jul 23, 2007, 2:36:00 PM

Post a comment