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2007.07.19

田坂広志先生の講演に参加

田坂広志先生(多摩大学大学院教授)の新著が上梓され、講演会が新宿紀伊国屋で行われたため参加。


『なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか』(PHP研究所)


いわゆるマネジメントの技術や精神論を述べるのではなく、独自の視点から実体験に裏打ちされたマネジメントの哲学は、いつもながらに気づかされることが多い。


1時間半の講演のすべてに刺激を受けたといっても過言ではないが、特に共感を得た部分だけ、それも1箇所だけ書籍から抜粋したい。


マネージャーとは、「部下や社員の人生を、預かる立場である」とした上で。


その2つの意味を解説しています。(P21~)


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一つは、部下や社員の「生活」に責任を持つという意味。


部下や社員には「生活」がある。
その部下や社員に家族がいるならば、その家族の「生活」がある。
そして、我々は「霞を喰って」生きているわけではない。
マネージャーとして、部下や社員が、自身と家族の生活を支えるようにすること。
それは、マネージャーが自覚すべき、大切な責任です。


しかし、その責任を自覚した瞬間にその限界にも気がつきます。


我々は、一生涯、上司と部下、経営者と社員として歩むわけではない。
その当たり前の事実に気がつきます。
そして、その事実に気がつくとき、もう一つの事実にも気がつきます。


我々は、一生涯、部下や社員の「生活」を支えてあげることはできない。


どれほど愛着を感じる部下や社員でも、かならず巣立つときが、来る。
どれほど深い縁を感じる部下や社員でも、かならず分かれるときが、来る。


そして、そこから先の部下や社員の「生活」。
経営者やマネージャーは、それには、直接、責任を持つことはできないのです。
そこから先は、その部下や社員が、自らの力で「生活」を支えていかなければならない。


そのことを理解するとき、我々は、気がつきます。
「部下や社員の人生を預かる」
その言葉の、もう一つの深い意味に気がつきます。


部下や社員の「生活」に責任を持つだけではない。
部下や社員の「成長」に責任を持つ。


それが、経営者やマネージャーの責任であることに気がつくのです。


すなわち、「人生を預かる」とは「成長に責任を持つ」こと。


だから、我々は、自分の下にいる時代に、部下や社員の「成長」を支える。
ベストを尽くして、その「職業人としての成長」を支える。
精一杯に、その「人間としての成長」を支える。
その責任を持っているのです。


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リーダーや管理職というのは、出世のためのポストではありません。ましてや、「仕事がよくできるから」だとか「仕事に対しての経験が長いから」といったことでなるものでもありません。


まずは、部下や後輩の成長に対しての責任、という重荷を背負う覚悟が必要かと思います。まさに田坂先生のいわれることです。


けど、こういう話をすると「今の時代にはそぐわない」とかいわれたりします。「若い人は会社に対してそこまで期待していない」といわれたりします。


果たしてそうかしら??


若い世代の人が、大企業に所属したがりがちなのを考えてみるといいでしょう。そこには、「生活」や「成長」に対しての期待がかなりの割合であると思うのです。


「この会社にいれば安定してそう」「自分の能力を伸ばせそう」という思い(イメージであることも多いと思いますけどね)が大きな企業にはあるんでしょう。


けど、僕らみたいな中小企業でも経営者やリーダーが部下の成長に対して責任を持つという覚悟さえしてれば同じ土俵で十分に戦えると僕は思ってますけどね。

July 19, 2007 |

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