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2007.11.29

私心なかりしや

「動機善なりや、私心なかりしか」


稀代の経営者・稲盛和夫氏が電気通信ビジネスに参入する際に、何ヶ月もかけて自問した言葉という。


当時の電気通信ビジネスは、NTTの独占市場。競争原理が働かない中、我々は海外と比べて割高のインフラを使うことを余儀なくされていた。


そんな折に、電気通信への新規参入が認められることになり、セラミックメーカーという異業種の経営者だった稲盛氏が「通信コストを安くして、皆さんに喜んでもらおう」と立ち上がる。


ビジネスプランを立てる中で、稲盛氏は冒頭の言葉を何回も自問する。


「これは自分の利益のためだけに行なっているのではないか?」


「自分の中に『有名になりたい』というような気持ちはないのか?」


自らの本心を数ヶ月もかけて「私心はないだろうか?」と自問していった、という。


その中で、「これは社会的に価値のあることだ」という確信を得て、稲盛氏は電気通信ビジネスに乗り出す。それから20数年、今ではKDDIとして1兆円を越えるビジネスとなっている。


僕らはよく「お客さんのため」という言葉を使う。


けど、「お客さんのため」という言葉が、100パーセント私心がない、といえる人がどれだけいるだろうか?


「お客さんによく思われたい」

「この仕事を通じて名前を挙げたい」

「自分の会社内での立場をあげていきたい」


といった「自らのエゴを満たすために行動していないかどうか?」を定期的に見直すことは必要だ。


なぜか?


やっぱ、私心ばかりのビジネスだって、私心ばかりの人間関係だって長続きしないからだ。これは、歴史などが証明してくれている。


「なんだかんだいったって、結局は自分のためじゃん」の一言ですべてが終わりになる。


当然、僕も含めて普通の人には私心をなくすなんて無理な話だ。


けど、「お客さんのため」といった大義名分を思考省略して使っている自分を立ち止まって「本心からそう思っているのか?」「自分のエゴを満たすために行動していないだろうか?」と疑うセンスは大事。


稲盛氏が稀代の経営者たる理由は、一部上場企業を一代でつくりながらも、この辺りの自省を絶え間なくしたからだ、と僕は思っている。


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November 29, 2007 | | Comments (2) | TrackBack (0)

2007.11.26

「考えること」と「したいこと」

□新しい人材の採用と、業務の流れについて考える、ということ。
 (今週は面接です。新しい業務の流れも検討します)


□新しい事務所の引越しについて、早めに見つけたい、ということ。
 (都内の不動産はなかなか調子がいいようで・・)


□セカンドライフに参入したい、ということ
 (内容はおおまか決まってるんですけど、研究する時間が・・・・)


□12月末までに使わなければならないマイレージでどこにいこうか?ということ。
(熊本、大分、福岡、石川、あたりか・・・。石川以外はジム絡み)


□1月に発売する新商品をアメリカの出版社に売り込みにいこう、ということ。
 (版権ビジネスに参入する足がかりに)


□新しく開拓した中国のお取引先に一度行こうか、ということ。
(帰りに、四川にいくのも・・成都までいったらラサにいきたくなるな・・・)


□来年の5月にニュージーランドに再訪しようか、ということ。
 (これはもう病気、ですね 笑)


□年末のクリスマスパーティーの企画の内容を検討すること。
 (3年連続のクリスマスパーティーです)


□自宅の勉強机を買うこと
 (ここはちょっと投資したいと思います)


□なかなか取引口座が開かないお取引先をなんとかすること。
 (こればかりは、時の流れもありますけどね)


□海外からのお取引先 来日の件について検討すること
 (そろそろ内容なんかを決めないと、です)


□ALWAYSのパート2を見たい、ということ
 (ぜひ、映画館でみたいです)


□チェンミンのコンサートがある、ということ
 (チケット買わないと、だなあ)


□先祖と猫の墓参り
 (そろそろいかないと・・・・・)


□浜松にある妹の美容室にいくこと
 (今年の夏すぎに開業してまだいってないので)


□忘年会の予定の整理
 (今年はちょっと控えめにいきます)


□ミシュラン東京の研究
 (どんなお店が入っているのかちょっと興味あります)


□ゴルフの練習
 (12月末にいく予定なので、ちょっとはしないと)


□英語の勉強
 (これは常に僕の「やりたいことリスト」に入ってますけど・・・)


□年賀状の制作
 (ありきたりのものは嫌なので・・・毎年ちょっと苦労します)


ここで書けないこと(仕事上の守秘義務に関することですね)は割愛してますけど、こんなことをこれからしていきたいな、と。


けど、これらの「やりたいこと」だとか「こうありたいこと」がプレッシャーになったり、「現在の自分の否定」につながるようだったら本末転倒だとも思います。


巷にある成功法則(のようなもの)は、ほとんどが「やりたいこと」の明確化と、そのためにできるわずかなことの積み重ねを僕らに要求します。


けど、人間の時間ってそんなに無限であるわけでないので、どだいすべてを実現するなんてことは無理なんです。


実現できるに越したことない、と思って日々を過ごした方が、案外といろいろなことができる自分になっているような気がしてなりません。


今週も1週間がんばりましょう!


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November 26, 2007 | | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.11.21

【長文】未経験者歓迎、の意味するもの

「未経験者歓迎」と求人広告で打ち出していると聞きました。

けど、そうはいいながらも、経験者が優遇されるのが一般的な考えだと思うんです。

と、ある方から昨日のブログに関してメールをいただいた。(ブログのレスが僕の個人メールにあることはままあります)


現在、求人面接中なのでこの件に関して僕の考え方を。


面接をしていると華々しい経歴の方がいらっしゃいます。


同業者で同じような仕事をしてきて、大手の会社で何年間も働いて、マネジメントの経験もあって、新規事業の取り組みもしてきた・・・・。


僕のように1つの会社を3年弱で辞めてきた人間からすると、非の打ちどころない人です。


けど、面接で話をしていると妙な感覚にとらわれるケースがあります。


長いこと仕事をしてきたという重みだとか実体験のようなものが、言葉や態度を通して感じられない、といったケースです。


いろんなことに取り組んできてはいながら、地に足がついている感がどうも感じられない、といったケースです。


これは、何でなんだろ?とずっと思っていました。ヒントを与えていただいたのは、毎度おなじみの田坂広志先生(多摩大学大学院教授)の書籍です。


僕なりの解釈でいうと、「経験は反省を通して体験まで昇華させていってはじめて経験たりうる」ということです。


経験はいろいろとしている。


けど、反省はしていない。もしくは反省のしかたが浅い。


だから経験が実体験として身につかない。


それが職業人としての言葉の重みだとかにでてしまうのかな、と。


もちろん、僕に人を見る目が十分に備わっているとは思わない。


けど、僕が感じたような感覚は、きっと他の人も感じるのだろうな、と考えると採用には踏み切ることができない。


むしろ、それであれば経験に見合った言動だとかをする人の方が、人間の成長という側面から考えるとよほど可能性がある、と僕は考える。


「どんな仕事をしてきたか、というよりも、どんな姿勢で仕事をしてきたか」の方が大切かな、と。


無論、凄い経験をして、それに見合った反省をして実体験として昇華させてきたような人はゴマンといる。


そういう人は当然のことながら企業としては採用の方向になるだろう。


けど、誰でも最初は初心者だ。


すごい経験をしてきたけど、実体験へと昇華させてない人



業界の経験はないけど、きちんと反省し実体験として身につけられる人


を仮に比較検討をした場合、僕は迷うことなく後者を採用する、という話だ。(当然、その他の要因も加味しますけどね)


経験者は自分の経験を疑う勇気を、初心者は経験がない、ということで諦めない姿勢を持つことが僕は必要だと思うのだ。


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追記
もうひとつ「未経験者歓迎」の理由は、僕が「経験者採用という壁(?)」に直面してプチ挫折を味わったからでしょうかね。


一時期、新聞記者になりたいと思って勉強したことがあります。確か、28歳までは未経験でも入社できたんですね。けど、29歳になると試験さえも受けられない・・・・経験者だけになってしまうんです。


だとすると、20代の中頃までにその職種や会社にありつかないと無理なんです。(と、当時は思っていました)


本当は、「自分にとってどんな仕事があっているか?」「自分は何をやりたいのか?」を経験を通じながら考えていく大切な時期なんですけど、とりあえず会社や職種にもぐりこむ(?)ことが大事ってなってしまうんですね。


年齢などの問題で「早くしないとヤバイ感を煽る」ってところは、今の就職ビジネスの「罪」の部分だと思います。(無論、「功」の部分も多いですよ)


そんなことに対して僕なりに反対の意思表明をしたい、って思いも正直ありますね。


40歳、未経験者可能


って感じの広告がどんどんと増えて(変な会社の広告じゃなくてですよ)いくだけで、日本の社会はいい方に変わっていくんじゃないかな、と。


当然、そんな社会の流れになれば「それまでに何をしてきたのか」が今まで以上に厳しく問われるようにはなるでしょうけどね。

November 21, 2007 | | Comments (0) | TrackBack (1)

2007.11.20

お金は実力相応にやってこない

会社のカラープリンターが壊れた。


複合機を買おうかと思ったけど、毎月のリース金額がかなりなので、新しいカラーコピーを買うことにした。


マッキントッシュのバージョンが若干古くなってきた。


原稿のやり取りがスムーズでなくなっていく可能性があるので、新しいバージョンのソフトを買うことにした。


その新しいバージョンのソフトは、機種によってインストールできない、ということを知った。


なので、新しいコンピュータも買うことにした。


最近、やたらとお金がでていく機会が多い。


これから新しい人を採用して、会社を引っ越して、海外から版権を買って、納税と賞与があって、決定しているお付き合いだけでも何件もあって・・・。


まだまだいろいろとかかるな、と。


僕が経営の勉強をしている岡本先生は「お金は自分の実力以上に入ってくる時と、実力以上に出ていくときとがある」といった主旨のことをいわれていたが、まさに至言。


実力相応にお金が入って、実力相応にお金がでていくのなら分かりやすい。


けど、そうじゃないから経営は難しい。


実力以上のお金が入った時に分不相応なお金の使い方になってしまったり、実力以上のお金がでていく時に、必要以上に焦ってしまったり。


必要なのは、実力以上にお金が入った時に「これは自分の実力以上のものなのだな」と感じるセンスといくばくかの謙虚さ。そして、そのお金をきちんと貯める姿勢。


その姿勢が、結果として実力以上にお金が出て行く時の安心感となるのだな、と。


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追記
今日は母校である国学院大学にいってきます。


November 20, 2007 | | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.11.19

今週は採用の面接予定

いまから15年くらい前の話。


就職活動をしていた僕は、ある企業の最終面接で「当社が第一希望ですか?」と聞かれ、「第一希望だとは思いますが、まだ検討したい会社が数社あります」と答えた。


その瞬間、担当常務の顔がひきつって、「いったい、いままで何を会社説明で聞いてたんだ」みたいなことをいわれた。で、「お帰りください」との一言で面接は終わった。


後年、それがビジネスの世界ではバカ正直と呼ばれることを知った。「御社が第一希望です」っていうのは、応募者が会社に対して表現するマナー(のようなもの)だと知った。


けど、僕には何かしらの違和感があった。


で、その感覚は今でも続いている。


幸い(?)にして僕は10年近く、面接を受けにいったことはないが、面接の担当者としてやりとりをする機会が増えた。


「能力としては高いものを持っているのに、面接などが不得意なんだろうな」という人や「就職活動をしていた時の僕みたいにバカ正直で損(それが損かどうかは、その時点では分からないけどね)をしているだろうな」という人や。


できることなら、そういう人の本当の能力を面接を通して感じられればいいな、と考えている。


小手先ばかりのテクニック流行りの時代に、そんなテクニックには目もくれないような気概のある人、が僕は応募者としては魅力。


でも、面接官自体がテクニックに走っている中、なかなかそういう人が転職、就職活動をしていくのはつらい、とも思う。


今週は採用面接の予定。


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追記
うちの会社は未経験者歓迎です。「経験」というのは、あくまでも「昨日までの経験」でしかないからです。今の時代、「今日や明日からの経験」は昨日までのそれとは大きく違う可能性の方が大きいですからね。


まだやったことはありませんが、「経験者のみの採用」という打ち出しをして、それでも未経験者で応募してくるような人がいれば面白いな、と思います。


結局のところ、職業に対しての気概があればほとんどの仕事(野球選手とかロケットの開発者だとか、ものすごい専門性がある仕事以外)はなんとかなるものだと僕は思ってます。

November 19, 2007 | | Comments (0) | TrackBack (3)

2007.11.14

読書の秋、で考えること

僕は国語が苦手だった。


義務教育の頃、読書感想文はいつも『漫画 織田信長』と『漫画 平将門』だった。(この2冊を交互に変えていった)


高校生の頃になってようやくと本を手にしたが、『燃える闘魂 アントニオ猪木自伝』だとか『藤原喜昭 関節技スーパーテクニック』だとか格闘技関係の本ばかりだった。


そのうち、極真空手の大山倍達館長が『宮本武蔵』に傾倒していたことを知って、武蔵を読んだ。全部で8巻ほどだったが、とにかく長い本だ、という印象しかなかった。


そんな僕のパラダイム変換は浪人時代に出会った予備校の先生(日本史)だ。


「今は受験勉強をしなきゃいけないけど、大学生になったら本を読むんだ」


「千利休のお茶の本だとか、道元の宗教の本だとか、とにかく分からなくても本を読め」


と折々にいわれた。


いつも豊富な知識を交えて、面白おかしく授業をするその姿は「本を読んだ人」ならではのものなんだ、と僕は思った。


それから、受験勉強にも関係あるからと日本の歴史を勉強した。明治維新となぜか昭和の歴史と。知らないことを知る快感があるのだと、10代の後半になって初めて知った。


その流れで、大学は日本史学科に進んだ。


「1冊の本が自分の人生をドラスティックに変える快感を味わないと、生きる価値はない」


その先生はそんな趣旨のようなこともいわれた。


出版文化の質が下がっている中で「自分の人生を変える」といった本に会うことはなかなか難しい。


職業柄、年間で200~300冊くらいの本を読むが「これ!」という1冊にめぐり合える確率は1/50とか1/100、といったところか。その上、「人生を変える」などという本にはしばらく巡り合っていない。


こればかりは、こちらが望んでも得られるものではないと思うので、毎日の読書をたんたんとやるしかない。


「読書の秋」などといわれると、どうも商業的な匂いが根底にあるようでどうも嫌なのだが、今年の秋は本をきちんと読もうと思う。


本を読むことは、仕事を行う上で必要な「体力」や「耐力」を鍛えていく意味でも必要だし。


今年は「この1冊が!」という本に巡り合えればいいですけどね。


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追記
僕は読書の基本は多読、だと思ってます。僕の周りには1ヶ月で50冊くらいの本を平気な顔して読む人がいます。


その域まで達すると、人生の展開もぜんぜん違うでしょうね。知識欲があるというよりは、本と格闘するだけの気構えやエネルギーがあるのでしょうね。そんな力を養うのも、読書だったりするのでしょうね。

November 14, 2007 | | Comments (2) | TrackBack (1)

2007.11.12

恐怖を手放し、ギフトを手に入れる

事務所が手狭になったので、引越しを考えはじめた


同じく、人手が足りない感がでてきたので、新しい人の採用を考えはじめた


こういう局面で考えることはいつも同じ


「引越しや採用を行って売り上げが下がったらどうするか」


ということだ。

その根底には「この選択が間違ってたらどうしようか」という恐怖感が存在している。

この恐怖感が、我々の活動を萎縮させ、新たな事業展開を阻害していく。

「現状維持」という美名(多くの場合、現状維持は衰退への一歩たりうる)のもと、どれだけ多くの企業家が、恐怖の前にひざまついただろうか?


さらに、こう思う。


「何かを手放さないと、新しいものは手に入らない」なんていう。執着したり、怒っていたり、こだわっていたりすると、新しいものを入れるだけのスペースが得られない、なんていう。


で、日常や仕事のいたるところでそんなことを実感したりする。


その上でこう考える。


結局のところ、「恐怖」も手放さなければならないもののひとつなんだ、と。


会社をやってると、こうした「恐怖」に直面せざるをえない場面が定期的にでてくる。で、恐怖をきちんと手放すと、それに応じたギフトが入ってくる(と実感している)。


社員の採用は今思えば、1~2人目がいちばんつらかった。


本当に売り上げがあがるのか?と何日も考えた。


けど、5人目くらいから、いい意味で「なんとかなる」と思えるようになってきた。こんな感情を持てるようになったのも、「恐怖と直面し、手放す」という作業を続けてきたからなのか、と最近考えるのだ。


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追記
何年か前に、人材を採用してすぐに会社の売上が激減することがありました。この時はさすがにへこみましたが、3年とか5年とかいう長いスパンでみるとギフトになっていることが多いようです。


会社は8期目に入りますが、この辺りの感覚を経験できたことが一番の財産か、と。


November 12, 2007 | | Comments (2) | TrackBack (0)