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2008.12.31

2008年のおわりに

まもなく1年が終わろうとしています。


メディアでは「景気が悪い」とさかんに報道されていますが、来年のことは誰もわからないので必要以上に騒ぐ必要はないんじゃないか、と思います。


「不景気だからこそ人材が採れる」「こんな時代だからこそ設備投資をしておく」などとチャンスにとらえる人はそうとらえればいいでしょうし、「いややや、そうともいえないんじゃないかな」と思うのであればそれをかみしめればいい。


いずれにしても、周囲の空気に流されないことが大事か、と。


僕は、今回の「景気悪化」に関しては、大きな存在の配剤のようなものが働いたような気がしてなりません。


それは、「経済発展や会社の成長だとかいうことを、やみくもに善とする価値観を見直し、それぞれの分に応じた生活をする」という啓示が与えられた、と表現したらいいでしょうか・・・。


分に応じた努力、分に応じた生活、分に応じた社会活動をしていく中で、他との共存と共生を図るように意識していく。


そこさえ外さなければ「景気悪化」だって恐れるに足りない、となぜか僕は信じています。


こんなことを僕のような30代の経営者が書くと「守りに入った」みたいにいわれたりします。


けど、「守りはよくない」という価値観こそが、僕らが見直さなくてはいけない価値観なのかもしれません。ともすると、個人の分はそんな価値観を起点としてどんどんと踏み外していくのでしょうしね。


ともあれ、来年もよろしくお願いいたします。

December 31, 2008 | | Comments (2) | TrackBack (0)

2008.12.17

転職と「やる気」のコントロールについて

「日本じゃ最悪、何をしたって食べていける」


旅をしていた頃、知り合った旅行者と飲むとよくそんな話になりました。


当時の僕は26歳とか27歳。拓銀や山一証券が破綻し、「不景気だ」といわれるタイミングで会社を辞めて旅にでていましたが、冒頭の言葉に異を唱える人はほぼいませんでした。


あれから10年あまり。「景気は回復した」といわれながら、多くの人にとっては生活感覚としての回復を感じないまま、再び不景気に突入したといわれています。


仕事がないのはともかく、住むところや食べることさえままならなくなっている人が増えている、とも報道されています。


実情はよく分かりません。


10年前にもそういう人はいたでしょうし、今現在だってテレビや新聞がどんなフィルターをかけて「事実」を報道しているのかよく分からないですから。


近くにも「仕事は選ばなければある」という人も数多くいますし、事実、毎週のように求人広告を出している会社もあります。(僕は新聞の求人広告を見るのが無職時代からの習慣になっています)


こういうことに関して僕は専門家である政治家や行政に任せるしかない、と思っています。たとえ、それが役不足、と感じててもですね。でなきゃ、自分がその役を変わるしかないでしょうし。


会社を運営する使命を持つ者の役割は、できる限りの雇用を増やし、協力業者に仕事が回るようにし、新しい商品や企画で市場の需要を喚起することをたんたんとするしかありません。


「不景気」の何が怖いか、というと僕らの「やる気」が削られてしまうことです。


面接で断られるたび、求人広告の年齢制限を見て自分が対象外だと知るたび、僕らの「やる気」は確実に削がれていきます。


これは、一個人の問題としても大きいですが、国全体の問題としても大きいと思います。人間の無意識は共鳴し合ってるなんていわれますし・・・。


僕が今、転職活動をする側の立場だったら15社ほど応募をしてダメだったらまずは時機をみます。一度、転職活動から外れます。


そして、借金してでも旅にでます。


長く旅する功罪はいろいろとあるでしょうが、「やる気」になる人との出会い、「やる気」になる話、「やる気」になるできごと、そんな出会いの可能性が高くなると思います。


それは「やる気」をいたずらに消耗させないばかりか、自身の「やる気」の補充にもなります。


転職の相談などをしていると、「やる気」はあるけど「やる気」を削がれている感があるな、と感じる方がいらっしゃいます。


で、あれば全く頭をシフトするのも一つの方策か、と。焦ってもしょうがない時はどうしようもないですからね。

December 17, 2008 | | Comments (0) | TrackBack (1)

2008.12.05

企業の戦略、について考える

戦略の本質とは、何をやらないかという選択である

Poter

(『競争戦略論Ⅰ』マイケル・E・ポーター ダイヤモンド社より)


戦略論の第一人者、ポーター博士の本を読み返した。


巷にあふれている「企業の戦略」だとかいうたぐいの本を数十冊読むよりも、この本を一冊読む方が何倍もの価値がある本で、僕はたびたびこの本を読んでいる。

経営者である知人は「しょせん学者の書いた論文でしょ」とこの本を読まずに一蹴したが、学者の分析力や現実把握力の凄さを感じる一冊だ。


企業戦略の一側面は「さまざまな打ち手を打っていくことが大事だ」ということにあると僕は考えている。


けど、その根底には「現預金や人材の現状を把握し、何をやらないかを選択していく」姿勢がないといけない、とも考えている。


とかく経営者はあらゆる打ち手を打ちたくなる生き物だ。


販売不振の商品があれば営業をかけたくなるし、在庫が増えて入れば安値で販売してでも在庫処分を考えたくなる。売上が下がったといえば広告を増やしたくなるし、競合会社が新しい取り組みをしたら自分の会社でも真似したくなる・・・


「打ち手を考えられる能力」は経営者にとってとても大事な力だ。けど、同様に「打ち手を考えながらも我慢する能力」も必要でないか、と僕は考えている。


優秀な経営者であればあるほど打ち手の量は多い。


けど、実際に仕事を行っていく現場が消化不良になってしまうような「打ち手」を打つことだけは避けたい。そこはじっと我慢、だ。


うちの会社には現在、「売れると思ってつくったが売れない商品」がいくつかある。


本来であれば「今すぐになんとかしたい」のだが、ポーター博士の言葉をかみしめて(?)今はもっと大事なことに人とお金を集中させていくつもり。


あれもこれもと手を広げて本業がおろそかになった例はいくらでもある。売れない商品に力をかけすぎて、売れる商品が売れなくなっていったなんて例もいくらでもある。


常に本質の部分で「今の会社の現状を把握して、打てる範囲での打ち手を確実に打っていくこと」が大事なのか、と。


いうのは簡単なことなんですけどね。

December 5, 2008 | | Comments (2) | TrackBack (0)

2008.12.03

コンビニよどこにいく?

コンビニで買い物をしていた。


プリンにしようか、ハーゲンダッツにしようか迷っていた。


そんな時に「○○カードはお持ちですか?」と店員さんに声をかけられた。どうやら店内のお客さんに対して提携カードの勧誘をしているらしい。加入するとその日から使える数百円のポイントがもらえる、とか。


別段、勧誘が悪いとは思わない。けど、それが普通の光景になったら僕はそのコンビニにはいかないだろう。

コンビニの本質的な価値のひとつに「気軽に買い物ができる」ということがあると僕は考える。


個人商店に行った時になんとなく感じる「何か買わないとまずいかな・・」といった後ろめたさを感じないで済むのがコンビニではないかしら。


そんな「価値」があるからこそ(もちろん、その他の価値もいっぱいありますけどね)、コンビニという業界がわずか30年ちょっとで一大勢力になりうるまでになったのではないかしら。


競合店とは確実にシェアの取り合いになるのがこの業界の宿命。自宅の近所でもコンビニの出店、撤退がはげしいようだ。


その中で企業の持つ価値観が変化していくのは当然かもしれない。


けど、「本質的な価値観」だけは変えてはならない、と思うが。クーポンをもらって得した、と考える人はも除いて、大多数の人がカード加入を勧誘されてうれしい訳ないだろうし。


追記
「場」としてのコンビニはこれから大きく変化していくことでしょう。お店にいくとその兆候は、いろんなところにあらわれているように思います。


このカード勧誘もその一端かもしれませんね。勉強する部分は非常に大きいですけど、営業されるのが苦手な僕には正直しんどいです。

December 3, 2008 | | Comments (4) | TrackBack (0)

2008.12.01

Amazonはすごいビジネスモデルだ

最初にその写真をみかけたのは、チベット亡命政権のあるダラムサラの食堂に貼ってあったポスターだった。


チベット人の表情の豊かさ印象的で、日々の生活の臨場感にあふれていて、「なんていい写真だろう」と思ってポスターの写真家の名前をメモしたのがきっかけ。


それから数日後、デリーのチベット人センターみたいなところで、この人の写真集を偶然に目にする。


Tibet

「おっ、これは買わないと!」と思ったが、値段が確か50ドルくらい。1日100ルピー(当時300円)くらいで生活をしていた貧乏旅行者にはとてもじゃないが手がでない。。。


「クレジットカードで買おう」とも思ったが銀行の残金を考えると暗欝になってくる。帰国後のアルバイトの予定も決まってないし、とさんざん考えた末に3日ほど立ち読みをしてなくなく諦めた。


いつかお金ができたらこの写真を買おう、と思っていた。


けど、インターネットを検索してもこの写真家の情報がでてこない。次第に僕はこの写真集の存在自体を忘れていった。


が、出会いがやってきた。


つい先日、Amazonで当時の記憶を頼りに海外の業者が中古品として販売をしていたあの写真集に巡り合う。それが、この間、手元に届いた。この写真集の存在をしってから約11年・・・タイトルが『MY TIBET』とはじめて知った。


Amazonのビジネスの一側面は「あまり売れない商品でも買える」という部分だろう。逆をいえば「売れ筋商品だけを売っていないビジネス」ということだ。


これは、僕の感性にとても合うビジネスモデルだ。


売れ筋商品をバンバンとつくるのは経営者の理想であることには間違いない。


けど、「あまり売れないけどどこかの誰かにとってはとっても大事」って商品を作ったり、在庫したりするのはこれからの時代に非常に大事なこと。Amazonのビジネスの本質はこの辺にあるのじゃないか、と僕は思っている。


ちなみにこの写真集、思ったほどの感動はありませんでした。


僕がダラムサラの食堂でみかけた写真が入っていなかったためかしら・・・・それとも、あのころに比べて旅心をなくしてしまったからなのかしら???


追記
ネットで検索してもこの著者が分からなかったのは僕の記憶違いだったからみたいです。メモに書く文字が汚いですからね。よくこういうことがあります。


今は「これはって本に出合った時に借金をしてでも買う」がポリシーですが、Amazonがあるので何とかなってしまうんですね。


僕が書店経営をしていたらAmazonを相手にどういうビジネスモデルを考えるのかしら??非常に難しいテーマですね。

December 1, 2008 | | Comments (0) | TrackBack (0)