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2009.02.02

中小企業のブランド棄損を考える

数年前のこと。とあるマーケティング専門家のメールマガジンに登録しました。どこかで見かけた記事がとても面白かったので、何かしらのネタになればな、と。


最初はよかったんです。ずいぶんと勉強になりました。


けど、いつからか商品の売り込みがあからさまになってきたんです。


無論、僕だって広告の仕事をしてるのでメールマガジンの先には「売りたい商品だとか企画」があることくらいは想像つきます。で、「そういう売り込みがくるだろうな」くらいの気持ちでいくつものメルマガを登録しています。


なので、自分が考えている想定の範囲の中で売り込みがくるのであればいいんです。


けど、自分の想定が著しく超えた時、その専門家のブランド(僕にとっての、という意味です)はどんどんと棄損していきます。


僕は、その専門家が「メルマガを使って頻繁に売り込みをかけてくること」が想定外でした。あまりに回数が多いのでね。いいコンテンツを持っているのだからそんなに焦らないでいいじゃないの、と思いました。


あとは、「購入をあおるようなやり方を頻繁に使うこと」が想定外でした。「早くしないとバスに乗り遅れます」って感じの文面にとっても違和感を感じましたし、想定外でした。「えええ、こんなやり方をする人なのだな」と思いました。


マーケティングのセオリーからいうと、メルマガで商品や企画を次々と提案することは重要なことなのでしょし、人間心理の原則からいうと、「限定」だとか「期限を区切る」だとかで購入をあおることも有効なことなんでしょう。


けど、それって「営業活動を行っていくと、自分のブランドが棄損される(可能性がある)」って視点が全くないんですね。


中小企業のブランドは些細なことがらの積み重ねで形成されていきます。


メルマガやダイレクトメールで販売促進をかけるのはとても大事なことなのはいうまでもありません。けど、「この会社ってやりすぎじゃないの??」と思われたらせっかくのブランド(僕も初めはこの専門家はすごい、と思ってましたしね)も棄損してしまいます。


目先の利益にとらわれるあまりに、会社や個人にとって重要な無形資産である「ブランド」が棄損するのは本当にもったいない、と思います。


「ブランド」の恐ろしいところは、自らのブランドが棄損されていることを自らが気づきにくいことです。


クレームが原因で離れていく方は原因が比較的分かりやすい(クレーム、という目に見える行動がありますしね)ですが、ブランドが棄損されて離れていく方は静かに黙って距離をとっていきがちです。


僕はこの専門家のメルマガを今でもとっていますが、昔ほど真剣には読んでいませんしね。


追記
住宅の仕事をしていた時に、夜の時間にお客さんの家をアポなし訪問することがありました。これも今考えると完全にブランド棄損、ですね。


当時は、「誠意だとか頑張りを示す」みたいにいわれてましたけど・・・・。


確かに「誠意や頑張り」で購入を決断する方はいらっしゃると思います。けど、その成功の一方に存在している「こんな夜遅くに・・・って声なき人の声」を聞くセンスが必要かな、と。


こと住宅の場合、僕はトップセールスでも何でもなかったので偉そうなことはいえないかもしれませんけどね。

February 2, 2009 |

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