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2009.03.30

在庫だとか人材だとかを抱えないビジネスについて

「在庫を抱えないビジネス」


というものが、一時期一世を風靡(?)しました。在庫を抱えないばかりか、マンパワー(人材)もアウトソースしてしまって「軽い会社」がもてはやされる時代があったりしました。


僕もこういうビジネスモデル(?)に感化されていろいろと研究しました。会社をつくった頃は月々の固定費を減らすことが至上命題でしたからね。


けど今では、「会社にノウハウが蓄積されていかないアウトソースは長期的には不効率だ」というスタンスですし、「在庫を全く抱えないビジネスモデルでは、不況期に売上をあげる手段が限られるので得策ではない」という考えです。


そもそも、「軽い会社」というのが至上命題の経営はどこか違うような気がしてなりません。


「顧客にサービスを」という視点に徹底的にたてば、アウトソースを中心としたビジネスモデルは考えにくいと思いますし(あくまでも自論です。)、「この商品は誰かの役に立つ」という信念があれば、ある程度の在庫を抱えることで取引条件を交渉するというのは経営の初歩の初ですからね。


経営環境が悪くなってきている昨今、「人件費」だとか「在庫」だとかが経営の矢面にたったりしてるようです。


けど、次のビジネスをつくっていくのは「人件費」を支払って仕事をしていただく「人材」でしょうし、売りあげをつくっていくのは「在庫」という「資産」であるという視点を忘れてはなりません。


「軽い会社」が今の時代にどのような経営環境におかれているかよくわかりません。


けど、次のビジネスを生み出していく「人材」だとか、売上を稼いでいく「資産」だとかがない状況でどのように時代を乗り切っていくのか?


これは難しいと思います。打ち手の数は絶対的に限られ、最終的には「経営者の頑張り」に頼らざるをえないでしょうし。


そもそも、「人材」や「在庫」と格闘することが経営力をつけるために一番の手段のような気がしてなりません。


追記
翻訳、デザイン、海外との交渉、ライティング・・・今でも外部の方に仕事をやっていただくことはめずらしくはありません。


社内にいる人間と同じような考え方で力を貸していただいている方もいらっしゃいますが、僕は「日常的に一緒の空間で働いていることの強さ」を大事にしています。


これは、理屈抜きに大きなことだと思います。

March 30, 2009 | | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.03.27

人材の採用について考える

「もし仮に1年前のあの時に、この人を採用していなかったら大変なことになってたな」


1年後にそう思える採用


それが、中小企業の理想な形の採用だと思ってます。


(さらに言うのであれば、働いている側が「1年前のあの時にこの会社を選んでよかったな」と思えれば最高です。)


新しい人がどれくらいで会社に貢献をもたらしてくれるか、という観点での採用は僕は基本的にしていません。


人間は本質的に「所属している組織に貢献したいものだ」という前提に立っているので、そもそも「貢献をもたらすか、もたらさないか」という発想がそもそも嫌いです。


貢献をもたらせないのは多くの所属している組織の環境が悪いから(または、自分とは合わないから)なんでしょうし、その環境を整備しようとするのは会社の代表者の仕事の一つでもあるでしょうしね。


うちの会社は来月で所属している人がすべて社歴1年以上という状況になります。詳しく調べたわけではないですが、9年目の歴史の中で初めてじゃないかしら・・・・。これは、非常に心強いことでもあります。


中小企業が大手企業に比べて弱い点はいくつもあるでしょうが、人材の流動が激しい、という部分は大きな点だと思ってます。それが、個々人の持っている暗黙知や深いレベルでのノウハウが会社に蓄積されにくくなってしまっては、いつまでたっても自転車操業(?)の経営ですしね。


追記
モノの本などを読むと、会社が社員さんに対して貢献を求めていながら「どのような貢献を求めているのか?」が明らかになっていないケースなんてのも日本の中小企業の現場にはよくあるように思います。


貢献を求めるのが悪い、とは思いませんが「自分の考える貢献とは」を代表者が自分の言葉で説明するのは大事だと思います。

March 27, 2009 | | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.03.23

「役に立たない本を読む」という考え方

「役に立たない本を読む」


僕が本を読む時の選択基準(?)のひとつです。


「役に立ちそうな本」ではなく「役にたたなそうな本」です。

「役に立つちそうな本」ばかりを選ぶようになると、そこには「この本を読んで○○になってやろう」だとか「○○してやろう」というエゴがまとわりついてくる可能性があります。


もちろん、そうしたエゴは人間を成長させる上で必要なものなのかもしれませんが、僕らが生きる社会は知らないうちにエゴが肥大化していく側面をもっているように思います。


だったら、自分で選択できる権利をもつこと(本の選択などですね)に関しては「脱エゴ」を貫いた方がいいかな、と思います。


ハウツー本などに代表される「役に立ちそうな本」との付き合い方は、「なぜこの本が売れるのか?」といったスタンスで向き合うのがいいのかな、と。


そこには、今の時代が色濃く投影されてるでしょうしね。


そうはいっても、自分自身がその昔「役に立ちそうな本」に大きな影響を受けた一人として、「役に立ちそうな本」が一概に悪いというつもりはありません。


けど、「役立ちそうな本」が市場に氾濫するあまりに「役に立たなそうな本」に日の目が当たらず、それが視野狭窄や思考省略の遠因(特に経営者層の)になってるのだとしたら悲劇だと思います。


ミヒャエルエンデ(だったかした?)が「大切なものは目に見えない」みたいなことをいっていたように記憶していますが、仕事をする上で大切なものなども「目にはみえにくいものだ」くらいのニヒリズムを持って読書をするのがいいのかな、と。


「役にたちそうなものなどそんなにない」(そんなものがあれば、本になどなっていない)といったくらいのスタンスですね。


「仕事や人生などについてそう簡単に読書などで答えが出せるものではない」と自己認識をした時に読書の形は必ず変わってくるのかな、と。


とある席で「どんな本を読んだらいいと思うか?」という話になったので、その一つの考え方として。


追記
僕が人生の中で影響を受けた本を1冊だけあげるとすると「空手バカ一代」という漫画です。でも、この本だって「役に立つ」だとか「役に立たないか」で読んだ本ではなかったはず・・・。


読書ってそもそも「知的好奇心を満たす」だとかいうことではじめるものなのでしょうが、大人の読書になると「仕事に役立つかどうか」みたいな側面がどうしても入ってくるのですね。


それはそれで大事なことなのでしょうが、それが全てではない(というか、読書の一部分)と思います。

March 23, 2009 | | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.03.17

景気が悪い、という時代のビジネスチャンス

「景気が悪い、という今の時代環境を社員さんに話をするべきか?」


ということがある席で話題にあがりました。


「メディアの情報をそのまま受け取らず、自分のフィルターにかけた上で肌感覚でそう感じるのであれば話をした方がいい」


これが僕のスタンスです。


景気の悪化はもはやどうしようもないでしょう。メディアでの報道がすべてとはいいませんが、数々の指標やら、大手会社の決算やらは如実にその現実を表しています。


そういう現実に対して経営者が「景気が悪い」と思うのであれば、僕は自分の意見として周りに話をするのは大事なことだと思います。


日本には「悪いことを口にするとより悪くなる」という文化(言霊文化、とでもいうのでしょうか・・・・)があるようで、「景気が悪い」なんてことを口にするものじゃない、なんて考え方もあるようです。


けど、「景気が悪い、と思っている現実」を見ることなしに、安易なポジティブ思考でいくことは、僕から言わせれば現実逃避でしかありませんし、危険この上ないです。


「こんな時代だからチャンスがある!」と心の底から思うのであればポジティブ思考もいいでしょうが、心の奥底にわずかでも「そうはいっても厳しい時代だな・・・」という思いがあるのであれば、いつか意識レベルの葛藤が顕在化してくるのかな、と。


僕は「景気が悪い」ということを会議や打ち合わせなどでもよくします。


けど、「景気が悪い時代だからこそのチャンス」についても人並み以上には考えているつもりです。その思考プロセスは、「景気が悪い」という現実を見ることなしには地に足ついた思考はできないと思っています。


「景気が悪い時代だからこそのチャンス」は事業領域にしている業界や、会社の状況によってもそれぞれ。ひとつだけいえることは、そこには「一般解」はないということです。


どこの会社にもあてはまる「正解」はあるようでない、ということです。それが不景気の時代を過ごすための前提だと僕は考えています。


「景気が悪い時代だからこそのチャンス」


それを、自分の会社の実情(人、モノ、金、事業の成熟レベル、情報、外部協力者、競合会社の現状、これからの
環境変化の見通し など)を踏まえて「個別解」を出していくことが、いまの時代の経営者には必要かと思います。


当たり前のことなのですが、その当たり前ができないようになってしまう景気悪化という魔物(?)は、経営者の「気」を削ぐだけに怖いですね。


僕の「個別解」では、チャンスがその辺にゴロゴロ転がってはいないでしょうが、どこを探しても存在しない、という時代でもないような気がしています。

March 17, 2009 | | Comments (0) | TrackBack (0)