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2011.11.10

「周囲に知られない仕事」を考える

「自分が所属していない部署がどんな仕事をしているか?」


と聞かれると案外と答えに困りますよね。


いやや、「机の隣の人がどんな仕事をしているか?」が分からないなどというケースもあるかもしれませんね。

「インターネット環境の進歩が個々人の仕事を細分化させた」「働く人が一つの職場に定着しにくくなてきた」なんて背景もあるでしょうし。


かくいう僕も「えっ、こんなシステムを使って行う業務があるんだ」とか「こんな仕事をクライアントから依頼されてるんだ」と発見(?)し、感心することがままあります。


で、今現在もきっとその手の仕事が動いているとことでしょう。それら仕事は、うちの会社で動いているにもかかわらず「社長に知られない仕事」としてひっそり(?)と存在しています。


「周囲に知られない仕事」をあまり数多くしていると、人間は「無気力へのスイッチが入る生き物」だと思います。マズロー博士の「欲求段階説」を出すまでもなく、人間は「他者の承認」を渇望する生き物だからです。


けど、ここで難しいのが「周囲に知られない仕事」がなかなか顕在化してこないことなんです。


いくつか理由はあるでしょうが、多くは「他の人では対応できない仕事」だからです。


例えば、専門性が高い仕事。


周囲は「あの仕事は彼、彼女にしかできないからな」となります。周囲のそんな意識が「自分が内容を知っても協力できる余地はないからなあ••」となり、時の経過がともなって「周囲に知られない仕事」に化けていきます。


例えば、暗黙知に頼る仕事。


「専門性の高い仕事」と似ていますが、センスや感性、直感などの「暗黙知」をベースとした仕事ですね。言語化するのが難しい仕事です。これまた周囲は、「自分には分からないからなあ••」となり、「周囲に知られない仕事」に化けていきます。


で、それらの根底に存在するのが、「自分の仕事をきちんと完遂する」という日本人の職業意識の高さだったりします。そんな意識が、「『周囲に知られない仕事』だって仕事のうちだしな」と自分の感情をなんとか納得させたりする。


けどそんな感情は、「『他者の承認』を渇望する」人間の本質と相反するので時に噴出しかけるものか、と。


「周囲に知られない仕事」をオープンにしていくのは、働く職業人はむろん、僕ら経営層にだってどうやら重要なことのようです。


「こんな仕事してるのに、周りは分かってくれないんだよな」という経営層の意識(無意識?)が組織にもたらす悪い影響は甚大ですからね。


自分が「適切に」開示をしていけばしていくだけ、周囲の協力や支援をいただけるのが、どうやら世の常のようですので。


「働く人のほとんどが、大なり小なり『周囲に知られない仕事』を抱えている」というのが僕の実経験。


って考えると「周囲に知られない仕事」をオープンにすることは、「お互いさま」の人間関係を一つでも多くつくっていく上でも大事なことなのか、と。

November 10, 2011 |

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