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2012.07.24

立場や男らしさ、というとらわれ

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ローマ法王の死去に伴い、図らずとも新法王に選ばれてしまった主人公。


大観衆を前に演説をしないといけないが、あまりのプレッシャーにローマの街に逃亡してしまうというストーリー。


俳優の佐野史郎さんが解説にこう書いてました。


「逃げるが勝ち」という諺を聞かなくなって久しい。絶対な正義や真実のためには己を偽ってでも戦い、勇気を持って前進することが美徳だとでもいうからか?真の勇気とは何かをこの作品は教えてくれる。(映画フライヤーより)


大舞台や大きな問題を前に逃げ出したい、というのは「危険を回避する」という人間の本能です。で、この本能と抗うために人は理性で押さえ込もうとします。


「立場があるから」だとか、「男だから」だとかですね。で、大舞台や問題に直面する勇気を搾りだす。


確かに、この手の理性がうまく働く時はある。


けど、あまりにもここの理性が強すぎると、このこと自体に「とらわれ」になってしまうケースも多いんじゃないでしょうかね。


立場や、ジェンダーが自分自身を縛り付ける、って感じでしょうかね。「男らしさ」ってことを必要以上に守ろうとして経営判断を誤ったケースなんてのは、経営の本でよく見聞きしますしね。


この主人公は、大舞台を前に逃亡しました。で、ひたすら逃げました。問題を先送りしまくりました。多くの信者を不安にさせました。


「立場を分かってない」といえば確かにそう、「男らしくない」といえば確かにそう。


けど、そんな「とらわれ」を振り切って、自分の本心をさらけだすことに人間の本当の勇気って存在するんでしょうね。


この映画、大舞台や問題を前に尻込みしている時に見るといい映画かもしれませんね。ローマ法王に推挙される人ですら、かくも悩むのですからね。


ひとつ、名作「ローマの休日」のごとき淡く切ない恋物語と思って観に行くと失敗しますのでご留意を。

July 24, 2012 |

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