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2012.08.07

「人間は忘れられる生き物」とはいうけどさ

「人間は忘れられる生き物」


大事な人との別れに直面した時、「いつまでもこの辛さが続かない」と鼓舞するのは人間の叡智ですね。


で、ここには「自分自身がさまざまなできごとを忘却の彼方においやってきた」という過去の体験があったりします。


人の「しんどいことを耐えるメモリー」(?)はたぶん限界があります。だから、ある一定のキャパを超えるとDeleteされてしまう。


身体や脳みそのことはよくわかりませんが、「しんどいことを自分の意志をもって忘れようとする」というよりは、「しんどいことをそんなに覚えていられない」ってのが人間ではないでしょうかね。


ここは、人間が持つ自分自身の心がいっぱいにならないための防衛機能だと思います。


けど、ここでジレンマが生じることがあります。


「別れ」で感じるしんどさを忘却するのはいい。けど、「そこに付随している素晴らしい時間や思い出もなくなってしまうんじゃないか?」という恐怖にも似た感情ですね。


「別れ」が辛いのは、「別れ」の寂しさやしんどさだけではなく、この手の「別れの周辺感情」が噴出してくることがあるからなのでしょう。


さらには、この辺の「別れの周辺感情」が強い人とそうでない人がいます。


「別れがあるのは生きていればしょうがないじゃん」とたんたんと(?)している(ように見える)人と「そんなことは分かってるけど、この感情をどうしたらいいんだよ!」という人がいます。


そこで発生するコミュニケーションギャップが、「別れ」の寂しさやしんどさに追加されるのですから、「別れの周辺感情」が強い人にはたまりませんね。


まさに三重苦です。


たぶん、この手の問題を解決する魔法の杖は世の中にはないのでしょう。話を聞いてもいくばくか感情が整理されるだけで抜本的な解決にはなりにくい。


月並みですが、ここは時間をかけて、できごとの見え方が変わってくるのを待つしかないのでしょう。


その時に「別れの周辺感情」が自分と同じ感覚の人が周囲に一人でも二人でもいればいいですけどね。そんな人と下手に感情を解決しようとせず、モヤモヤ、グルグルの世界観に身を置いているのがいいんですよ、たぶん。


「人間の存在感ってのは喪失の経験からしか生まれない」


なんて話もあります。きっと、モヤモヤ、グルグルの時間が人に存在感というギフトを与えるんでしょうね。


ここは、しんどいし、いやーな時間だけどね。

August 7, 2012 |

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Comments

さよならの向こう側さん>コメントありがとうございます!

「恐怖とか、喪失感とかいうけど先のことは今考えててもしょうがないじゃん」

そんなコミュニケーションギャップが発生するようなコメントですな(笑)

自分はかつてある女性にこの手の発言をして嫌われたことがありますわ。

彼女のいい分は「私は先々のことを考えていたいし、悩んでいたいの。なんでそれが分からないの?」でしたね。

自分はこの手の考え方はしないんだけど、この手の考え方をする人がいることはちょっとはわかるつもりですよ。

周辺感情の強い人認定(?)ありがとね(笑)

Posted by: 大塚和彦 | Aug 9, 2012, 10:08:06 AM

そう…正に恐怖なんですよ…

周辺感情から来る恐怖と、
未だ味わったコトの無い、喪失感への恐怖で
いっぱいいっぱいです。

そんな中、悪気は無いのかは分かっていても、
コミュニケーションギャプを感じると悲しくなります。

また、残された時間の中でやりたいコト、伝えたいコトが
たくさんあり過ぎて…自分の気持ちに行動が追いつけない
苛立ちやら…
何だかもうぐっちゃぐっちゃです。

でも、私には
大塚さん含め、2人は周辺感情の近い人が居てくれるので、
モヤモヤ、ぐるぐるの世界観に身を任せようかと思います。

またまた、ご迷惑掛けますが(笑)よろしくお願いしますm(_ _)m

Posted by: さよならの向こう側 | Aug 7, 2012, 9:29:53 AM

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