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2012.10.29

新しいマーケットや商品をどうつくるか?

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『新しい市場のつくりかた』(三宅秀道•東洋経済新報社)


特に新しい理屈がある本ではありません。


けど、マーケットや商品開発について多くの示唆に富んだ本です。


開発担当者が「街にでていく」-新しいマーケットや商品開発をするには、まずはこれが王道です。


「どんな商品が流行っているか?」「どんなマーケットができつつあるか?」「どんな変化が起きているのか?」をフィールドワークを行って生の情報をとる。


たしかにそれは大事なことです。


けど、著者は「正しさを探しにいくな」(P87)という言葉でひたすら外界にばかり目を凝らすことに注意を促します。


どこかマーケットにある「問題」を発見して、それを「改善」していく。それこそが、市場や商品開発の基本なり。


多くの人はなんとなくそう思っている。


けど、それでは「ただただ受け身」(P89)と著者はいうんですね。


「現状から出発して、現時点での構想に向けた改善にとどまってしまいやすくなります。そのメンタリティだけからは、新しい市場は芽吹きません」と。


市場&商品開発はもっと傲慢な営み、「自分の内部から生まれた意識を後から『正しく』しようとする心意気」(P92)の世界なんだと。


「メンタリティ」と「傲慢」って言葉がいいですね。


世の中にいっぱいでている「市場や商品開発の成功ストーリー」をながめていて思うのですが、「お客さまの役に立とう」だとか「お取引先がどんなものを欲しがっているか?」ばかりを追求してもたぶん限界があるんですね。


成熟市場では、もはや「欲しい商品のほとんどは市場にでている」「不足を充たすための手段はすでにいっぱい存在している」というのが前提でしょうし。


それでも、「新しい市場を開拓してやろう!」とするわけですから、狂信的な思い込みのような世界観を持つことが必要なのでしょう。


「おそらく、こういうものが必ず受け入れられる」って思いですね。


自分の内部から生まれた意識を後から「正しく」しようとする心意気が足りないのだと思ってます。(P92)


いやややや、まさにその通りでございます。


市場や商品開発担当に欠けているのは心意気。そう、成熟した日本がなくしてしまったのはマーケットや商品開発担当者の「心意気」なのかもしれませんね。


そこは、根拠も論理も理論も裏付けも不必要な世界なんです。たぶんね。

October 29, 2012 |

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Comments

白レバーさん>コメントありがとうございます!

まず、人々の共通の無意識がどこかでつながっている。

で、その折々のできごとや世相が人々の共通の無意識下で相互に影響しあっている。

ファッションのことはよくわかりませんが、大前提としてこういうことがあると思います。

相互影響はほぼ無限大にあるわけすから、「分析しつく」には限界があって、「ある程度の分析」から将来を見立てることができるだけなのでしょうね。

ここにマーケットを牽引する人の思惑等も加味されるでしょうから、大変な業界だと思います。。。

Posted by: 大塚和彦 | Nov 5, 2012, 12:42:44 PM

当社の主要業務は、「今、後流行りそうなファッショントレンドを分析、紹介する」ですが、色々なデータを分析しても外れる時があるようです。


例えば、9.11テロ後、保守的なファッションが流行ったり。


キーワードは、「マインド」のようですが、人の気は移ろいやすく、この類の商品を事前に仕入れする仕事は、本当に大変だと思います。

Posted by: 白レバー | Oct 29, 2012, 12:34:13 PM

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