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2012.10.08

語られなかった死者の言葉

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「亡くなったあの人ともう一度会ってみたい」


タイトルの「ツナグ」というのは、現世と天界とのそんな想いを結びつけるメッセンジャーの意味です。


生涯に一度、一晩だけ、向こうが拒否をしなければ死者と会うことができます。


母親にどうしても会いたい会社社長、関係が気まずい時に死に別れた親友に会いたい高校生、失踪した彼女を忘れきれない若手サラリーマン、突如両親がなくなってしまった高校生 などが登場します。


人間の肉体は魂が入る器のようなもの。器はいつか壊れるし、ガタがきて、寿命がきます。


で、肉体としての死が誰の元にもやってきます。


「肉体としての死が訪れても、人間の魂同士はつながっているのだから本来は悲しくない」なんて話がありますが、自分も含めて多くの人は魂同士のつながりをビビッドに実感できないので、「肉体の死」ってのが悲しいわけです。


更には、どんな死にも「死者が語らなかった言葉」があります。


残された側は想像力を働かせたり、残された数少ない手がかりをきっかけにして「死者が語らなかった言葉」を自分なりに理解しようとします。


でも、死者と再び会えない以上、その質問は永遠に答えのでることのないループを描くわけです。


誰か死が人間にとってしんどいのは、寂しさや悲しさだけではなく、永遠に答えのでない質問を抱えてしまうからなんでしょうかね?


それにしても、最近はこの手の死んだ人と話ができる、的な映画が多いような気がします。確実に、自分らをとりまく「死」や「魂」に価値観が確実に変化してきてますね。


映画ってのは、こうした変化していく価値観のちょっとだけ先取りできるからいいですね。この映画はいまの時代感の中、必見の素晴らしい映画でした。


それにしても橋本愛っていい女優さんです。


1996年生まれだって。。。自分が会社を辞めて、旅に出た歳だし(汗)

October 8, 2012 |

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Comments

二本松さん>コメントありがとうございます!

たしかに、死者から会うことを拒否されたら嫌ですね。

自分は近い人よりも、昔の祖先と会いたいと思いました。江戸や明治の時代を生きた祖先ですね。

その時代には自分とそっくりの祖先がいたんじゃないかな、と感覚的に思ったりします。その人が何を語るかは興味深いな、と映画みていて思いました。

Posted by: 大塚和彦 | Oct 11, 2012, 7:18:27 AM

ちょっとネタばれです。

この映画観ました。死者と会って癒される人、死者と会って何かを突きつけられる人、死者と会って先に進める人 さまざまな出会いの形がおもしろかったです。

自分は誰と会いたいのだろうと思っても、拒否されたら嫌だなと思うとなかなか行動に移せそうにありませんね。

Posted by: 二本松 | Oct 10, 2012, 6:48:33 AM

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